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野村 拓司; 山田 耕作*
日本物理学会誌, 59(12), p.893 - 897, 2004/12
格子振動によって媒介される従来の超伝導においては、クーパー対を形成する2粒子間の相対角運動量が波つまりの散乱振幅が引力になっていることが重要であった。本稿で対象とする異方的超伝導では、散乱振幅のの成分が強い引力になっていることが本質的である。銅酸化物超伝導体をはじめとするさまざまな強相関電子系で実現されている異方的超伝導が、フェルミ液体論に基づいてどのように統一的に理解されているか、最近の発展を踏まえて解説する。